削蹄師を変更する事は農家さんにとって重大な決断です。悩める気持ちに応えられる削蹄師でありたいと日々思います。私の考えるベストな削蹄について3つの事をお話しします。
1削蹄後に乳量を減らさないこと
削蹄前後の乳量の変化を最小化する事が大切です。牛に負荷が少なかった事を確認するためです。削蹄がうまいこと。牛の拘束時間が短いこと。牛が飲水採食できる枠場のレイアウトが良いこと。
=全てが噛み合うことで、乳量変化を最小にできます。
-2%以内にすることを数値目標にして取り組んでいます。具体例として、朝霧メイプルファームでは乳量の変化率を
=平均で-1.8%を達成しています。 / 削蹄前日計測と削蹄終了日当日の平均乳量比較
2蹄病を減らすこと
蹄病を減らし続けるには、削蹄や治療のレベルアップが必要です。私たちは国内外の削蹄師との情報交換・データ共有をする事で、最新の情報を取得して、常に正しいと考えられる治療へと技術を向上させています。
3結果が早いこと
新規の農家様からの印象は、以前と比較してビッコを引いて歩く牛が減った。特に蹄底潰瘍という蹄病が顕著に減った。という感想をよく頂きます。削蹄師の変更は良くも悪くも効果が明瞭で、1~2回の削蹄で実感いただけます。
違いを確かめてみませんか?
ご質問もお気軽にご連絡ください。
随時募集しておりませんが、社員の増員状況に応じて対応させていただきます。
良い削蹄師の選び方は?
削蹄代金に値する仕事の質であるかを基準にお選びください。新しい事の全てが良いとは限りませんが、改善された新治療方法が日々更新していることは事実です。新技術を学ぶ削蹄会社、学ばない会社、どちらを選択すべきか、答えは明白です。
(弊社削蹄代金は1頭:2400~3000円となります。)
酪農家が削蹄の質を判断できるか?
判断できます。
私達は酪農家、削蹄師、獣医師を対象に削蹄勉強会を年1〜2回開催しています。酪農家が基礎削蹄を知る事で、1削蹄の質がチェックできる。2初期段階の軽度蹄病を治せる。3重度蹄病の痛み緩和ができる。等のメリットがあります。
適切な削蹄代金かを判断するためには、削蹄を知る必要があります。勉強会では内部構造と蹄病の関係性を実技と講習を交えて学ぶことができます。(2007〜2020年までに累計300名以上の方が修了しています。)
酪農従事者が基本を知ることで、酪農家・獣医師・削蹄師が高め合える環境になる。と私達は考えています。
今すぐに良い削蹄を見分ける方法は?
蹄が悪くなる要因は削蹄だけではありません。
栄養や牛舎設備、飼養環境によって大きく変化するからです。上記を改善しても跛行牛が多い場合は良い削蹄師とは言えません。
立ち姿で見分ける健康な牛とは?
両肢:しっかりついている / 肢幅と尻幅:同程度 / 蹄の回転角度:正中線から15度以内
を基準にみてください。
歩き方で見分ける健康な牛とは?
頭:振れが大きくなる(低くなる)→痛い蹄が地面に着く時と離れる時のを負担を減らそうとするため。 / 背線:曲がる→蹄が着く時の衝撃を小さくするため。 / 歩幅:小さくなる→痛む蹄が着く時の衝撃を小さくするため。 / 速度:遅くなる→痛む蹄が着く時の衝撃を小さくするため。 を基準にしてください。
カウハッピーの削蹄でのポイントは?
厚み・角度・バランス・負面を適正に削蹄する。+αとして、マドリングを適切に深く取ることを心がけています。マドリングは主に蹄底潰瘍のリスクをさげる為に行います。不十分な場合は、1ヶ月を待たずに跡は無くなります。恩恵が長く続くように適切に深く削る事を心がけています。
弊社に削蹄を変えて、1番変化する事は蹄底潰瘍が(跛行牛)大幅に減る事です。
カウハッピーは、牛の内部構造を理解して外部構造を削蹄=機能的削蹄をしています。見た目だけの削蹄ではありません。乳量、跛行牛の減少、生産寿命、あらゆる側面に数値として良い結果が現れる事に自信を持っています。ぜひこの機会に定期削蹄をご検討ください。
ご覧いただきありがとうございました。
治療や削蹄を変えた結果を分析して発展させる。この循環のためにはデータが重要です。文章作成にあたり乳量変化率のデータを分析&提供してくれた朝霧メイプルファーム丸山純さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。